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ドラッカーの面白さ (3)気になる「キーワード:ネクストソサイアティ」

2024/05/08
 
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ドラッカーの本で今一番気になる本が「ネクストソサイアティ」だ。
何が気になるって、「西暦2002年_92歳」で書いたのだが、「2030年」にはこうなると書いて有る。
「西暦2002年_92歳_★_「ネクスト・ソサエティ」_新訳版2002年05月23日」
ピーター F. ドラッカー:上田惇生訳:ダイヤモンド社
『Managing in the Next Society』の日本語訳。
が、そうだ。
今「2017年」だから、約半分の年月が経過した。
ドラッカーは「95歳で亡くなった」ので、この事に関する「言質・論評」は出来ないのだが、果たして当たっているのか??
その一文を紹介しよう!
# 以下引用はじめ  ——————————————
日本の読者へ
「日本が40年50年に渡って経済的な成功をもたらしたのは社会的な制度、政策、慣行が主な要因である。
その典型が系列であり、終身雇用、輸出戦略、官民協調である。
これらは1990年頃までは有効に機能したが、もはや満足に機能しているものは一つもない。
新たな制度、政策、慣行が求められている。
日本において求められているのは、技術的な革新よりも社会的な革新、その典型の一つが、いかにして雇用と所得を確保しつつ、同時に転換期に不可欠の労働力市場の流動性を確保するかという問題である。」
「製造業における雇用の安定に社会の基盤を置いてきた国として、富と雇用の源泉としての製造業の地位の変化という世界的な流れに、いかに対処するかという問題である。

はじめに
ニューエコノミーが論じられ始めた90年代半ば、私は、急激に変化しつつあるのは、経済ではなく社会の方であることに気付いた。
IT革命はその要因の一つにすぎなかった。
人口構造の変化、特に出生率の低下と、それに伴う若年人口の減少が大きな要因だった。
IT革命は、1世紀を超えて続いてきた流れの一つの頂点に過ぎなかったが、若年人口の減少は、それまでの長い流れの逆転であり、前例のないものだった。

これらの変化が本書の主題である。
すでに起こったことである。
次の社会ーネクスト・ソサエティはすでに到来した。
もとには戻らない。

もちろん、これからも経済と技術は変化していく。
しかし、それら経済と技術の変化を好機とするためにも、次の社会たるネクスト・ソサエティの様相を理解し、自らの戦略の基礎とすることが不可欠である。
謝辞
第1部 迫り来るネクスト・ソサエティ
第1章 ネクスト・ソサエティの姿
1 ニューエコノミーよりもネクスト・ソサエティ
2 雇用形態の変化
3 市場の変化
4 高度の競争社会
5 主役の交替
6 保護主義の復活
・保護主義の復活:製造業の地位の変化が、新たな保護主義をもたらすことは間違いない。
それは、関税による保護主義ではない。
補助金、輸入割り当て、諸々の規制による保護主義である。
あるいは、城内においては自由貿易、場外に対しては保護貿易という地域共同体の発展を通じての保護主義である。
・ 国富の生計の担い手としての農業の地位の低下は、第2次大戦以前において、今日では想像すらできない
保護主義をもたらした。(7頁)
・ 製造業の地位の変化が、新たな保護主義をもたらすことは間違いない。(8頁)
7 グローバル企業の未来像

第2章 社会を変える少子高齢化
1 急速に進行する少子化
・日本は、人口は2005年に1億2500万のピークに達する。
2051年には1億人を切る。
そのかなり手前の2030年においてさえ、65歳超人口が成人人口の半数を占めるにいたる。
日本の出生率は、ドイツ並みの1.3である。
・アメリカでさえ、出生率は人口を維持できる水準にない。
このことは、先進国の政治において高年者の支持が重要になることを意味する
・ 移民の受け入れは人口維持や労働力確保の観点から論じられるようになっている。
年金と移民の二つの問題が、先進国の政治の様相を大きく変えつつある。
・遅くとも2030年には、先進国では退職者が退職の恩恵に浴せるのは70代半ばということになる。
年金の額も少なくなる。
# 以上引用終わり  ——————————————
ちょっと「引用」が長いが、西暦1994年発刊の「すでに起こった未来」併せて読むといいのかな?
一番最初の「日本の読者へ」って言う所が「えっ!」って思われる方もいるかもしれないので、説明しておく。
「上田惇生ホームページ」を見て頂ければ良く分かる?と思うのだが。。。
[http://www.iot.ac.jp/manu/ueda/] 「ウィキペディア」を引用すると
[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8A%E7%94%B0%E6%83%87%E7%94%9F] # 以下引用はじめ  ——————————————-
上田 惇生氏は、日本の経営学者。ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授、ドラッカー学会代表。
ピーター・ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。
ドラッカー学会代表のほかに、渋沢栄一賞選考委員、埼玉ちゃれんじ企業経営者選考委員会代表も務める。
ドラッカー経営思想の普及によりベスト・リスクマネジャー・オブ・ザ・イヤー2001(リスクマネジメント協会)受賞。
# 以上引用終わり  ——————————————-
『ネクスト・ソサエティ』は「上田 惇生氏」の翻訳だ。
又、ドラッカー自信も日本美術の熱烈なファンでありコレクターだった。
という事で、この「日本の読者へ」って言う所は、「こんな背景がある」からだと思っている。
「ドラッカー 日本美術 収集」でインターネット検索して頂ければ、良く分かると思う。。。
とにかく「今後15年間を先読み」するには、「かっこうの教科書」だ。。。

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