「ドラッカーを理解できる、キーワードとポイント」:02「ドラッカーの真摯とは」

      2017/11/04

真摯な 《まじめな》serious; grave; steady.
ドラッカーの言う「組織の長(経営者)が持つべき唯一の資質は、真摯であること」とは?

組織の長は、組織の成果より真摯さを重視していなければならない。

ドラッカーは、

「真摯という資質に欠ける者は、
いかに組織の成果を上げていようとも、
組織にとって危険な存在である。」

という。

「真摯さに欠ける組織の長を、
思うがままにのさばらせることは、
組織の崩壊を意味する。」

ともいう。

ドラッカーのいう「真摯」とは、なんだろう?

ドラッカーの言う「上司(指導者・経営者)が持つべき唯一の資質は、integrity(真摯)であること」とは?

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ドラッカーの著書(上田惇生氏訳)現代の経営〈上〉P.F.ドラッカー :1954年:

新訳本:新訳版1996年01月19日:ダイヤモンド社には、
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 「上司が持つべき唯一の資質は真摯であること」
「真摯さに欠ける者は組織の文化を破壊し業績を低下させる。」
「部下たちは、無能、無知、頼りなさ、無作法など、ほとんどのことは許す。
しかし、真摯さの欠如だけは許さない。
そして、そのような者を選ぶマネジメントを許さない」

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とありますが、「integrity「真摯(真摯さ)」の言葉だけでは
具体的に「何の真摯さなのか」分からないですね。

ドラッカーの著書(原書)

1)「ドラッカー自身は原著において integrity という英単語を用いており、
訳者の上田惇生氏が「真摯(真摯さ)」という訳を与えました」と言われています。

2)日本語辞書によると「真摯な 《まじめな》serious; grave; steady.」とあります。

上記1)、2)には、余り関連性が無い等により、
一般に、「色々な解釈」が生まれ、「色々なこと」が言われています。

ドラッカーの著書の中の二人

そこで、私は、「ドラッカーの著書やネット」で、
ドラッカーが付き合った二人の記事から、
「integrity(真摯)」を
解読できる例を探すことにしました。

一人目は「ヒトラー」
二人目は「スローン(ゼネラルモーターズ社長)」です。

二人の生没年は、
アドルフ・ヒトラーが[1889年4月20日-1945年4月30日]です。
スローン・ジュニアが[1875年5月23日-1966年2月17日]です。

「スローン」の方が14歳年上ですが、ほぼ同年代と言って良いでしょう。

ヒトラーとは、1933年頃、数回、直接インタビューしていますし、
スローンとは、1944年頃、GMよりトップ経営陣の研究依頼があり、
たびたび話す機会がありました。

「現代の経営〈上〉P.F.ドラッカー」は1954年に発刊されたものです。

二人とも「指導者」としては、優れていたが、
その二人の違いは「何だった」のでしょう?

「ヒトラーはドイツ世界帝国」を目指していましたし、
「スローンは車の販売」でした。

「ヒトラーは野望」と言われ
「スローンはゼネラルモーターズで長年社長を務め、
世界最大級の製造業企業へと成長させた人物。
社会貢献にも熱心であった。」と言われています。

「ヒトラーは帝王を望み」「スローンは社会貢献」を望んだのでしょうか?

二人の違い(考察)

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検索結果から分かることを簡単に書くと、
・ドラッカーはヒトラーに対し
「とんでもなく胸くその悪い思いをさせられた」
「あんな奴が優秀な指導者なんて、絶対認められない。」
「指導者としては、ドイツ国民を間違った方向へ導いて、
指導者としては落第で、悪の天才だ」
とでもなる。

・スローンに対しては『経営者の条件』1966年:
新訳版1995年01月26日で
「仕事上の関係において成果がなければ、温かな会話や感情も無意味である。
貧しい関係のとりつくろいにすぎない。
逆に、関係者全員に成果をもたらす関係であれば、
失礼な言葉があっても人間関係を壊すことはない」
と言っている。
これは、スローンのことだ。
「純粋にGMに成果をもたらし、社会貢献を望んでいる。」と感じていた。

二人の違いから分かる「真摯」とは

ドラッカーのこれらの発言を勘案すると、すなわち

・ヒトラーは、「ドイツ帝国」を目指し、
他民族をないがしろにし、
ドイツ国民を間違った方向へ導き、
指導者としては落第で、悪の天才だ」
とでもなる。

・方や、スローンは、
「口は多少悪かったが。。、
自動車業界や企業の従業員を
間違ってない方向に導いていこうという純粋さ(正義)と、
それを真面目に実行していく姿・態度が経営者の源」
と知覚した。

・そこでドラッカーは、スローンの姿を「integrity(真摯)」と書いた。

という結論に達しました。

あとがき

・ドラッカーの著書を最初に見た時、
「今まで、これほどためになる本は無かった」
と感じた。
・以後、20冊ほど、読んだ。
・しかし「ドラッカーの真摯」の部分は、20冊読んでも、良く分からなかった
・何回も読み直すうちに、「ヒトラー」に関する部分のトーンが
非常に「辛辣」であることを見つけた。
・「ヒトラー」と「口の悪いスローン」と比較することによって、
私は「ドラッカーの真摯」の部分を、少しは理解できたと思う。。

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