林 恭子:『縁と運」:66 投稿を綴れば日記代わりに 「2008年76歳」
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満州引揚者:林 恭子:『縁と運」:66 投稿を綴れば日記代わりに 「2008年76歳」
85歳の母親が書く、満州引揚者の半生
・母親が出版した「縁と運」の概略
(2013/8/1 初版)
朝日新聞の読者投稿欄の「ひととき」と「声」に投稿し、掲載された70編を「縁と運」と題して出版した。
本には、林恭子の生き方や思いが人生の縮図として描かれている。
・この本の問い合わせ
絶版につき受付終了
この本に関しては、私、林 宏(息子)に問い合わせて頂きたい。
連絡先(090・6613・4068)へ。
66 投稿を綴れば日記代わりに 「2008年76歳」
新聞は、そうやすやすと捨てられない。
だからたちまち新聞の山。
時々夫に「これ、なんとかしろ」と言われ、あわてて紐で縛り、とりあえず目につかない所へ押し込む。
初めての投稿が載ったのは29年前、その頃は投稿のきまりも知らず、電話番号も記さなかったのに、朝日新聞社から問い合わせがあり「よく私がわかりましたね」というと、「新聞社ですから」。
うむ、悪いことはできないと。
私は、日記を書かないが、投稿を順に綴るとそれが日記風になって、読み返す度に当時のことが思い出されて懐かしい。
日付を見れば、その頃の世相もよくわかる。
また、新聞紙でつくる手品のネタは、私の十八番。
これで、子供からお年寄りまで、さらに外国人の人まで「えーっ」と言わせて得意になる。
去年と今年は「新聞の工作」にも応募した。
もちろんといってはおかしいが、入賞なぞしない代わり「やった!」という喜びに、一緒に頑張った人たちと感動の涙を流した。
新聞が取り持つご縁で知り合った人たちから頂くエールで、引き揚げ以来の60年を生きてこられた。
朝、新聞をめくるときのドキドキは、たまらない。