満州引揚者:林 恭子:『縁と運」:26 ケンチャンサンタ活躍「1989年57歳」
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満州引揚者:林 恭子:『縁と運」:26 ケンチャンサンタ活躍「1989年57歳」
85歳の母親が書く、満州引揚者の半生
・母親が出版した「縁と運」の概略
(2013/8/1 初版)
朝日新聞の読者投稿欄の「ひととき」と「声」に投稿し、掲載された70編を「縁と運」と題して出版した。
本には、林恭子の生き方や思いが人生の縮図として描かれている。
・この本の問い合わせ
絶版につき受付終了
この本に関しては、私、林 宏(息子)に問い合わせて頂きたい。
連絡先(090・6613・4068)へ。
26 ケンチャンサンタ活躍「1989年57歳」
私は、もうだいぶ前からマジックを修行しているので、十二月になると、あちこちの子供会から「クリスマス会で手品をやって」と頼まれます。
クリスマス会で手品をやる時はサンタクロースの衣装を着てやります。
赤くて、白い縁取りのある、あのサンタの服です。
自分で縫いました。
ズボンも帽子も作ったのですが、前の年に、せっかくサンタクロースの格好をしたからと思って、安城市桜井町にある四つの保育園にサンタのプレゼントをして回りました。
この時、ひとつ目の保育園で「このサンタクロース、ひげがない」とった子がいましたので、今年はティッシュペーパーを細くちぎり、よりをかけ、のりで固めてひげを作りました。
なかなか良い出来栄えで、ほんとにサンタさんらしくなりました。
それから、今年もうひとつ変わったことは、お供がいることです。
それは腹話術の人形でケンチャンのことです。
腹話術は、今年三月に習ったところなので、まだうまくできませんが、老人ホームの慰問の時は、ケンチャンを連れて行き、手品をやる前にケンチャンは、「ミナサン、シッパイシテモ、ハクシュヲシテヤッテクダサイ」と言ってお客さんを笑わせます。
クリスマス会の時は、そうだケンチャンにもサンタの服を、と思いつき私の服の残り布で服を縫い帽子も作ってかぶせると、ケンチャンサンタです。
いつも騒がしい子供たちですが、、ケンチャンサンタが登場すると静かになり、ケンチャンサンタの言うことをよく聞いてくれます。
「フユヤスミ、ウレシイデスカ」
子供達「うれしい」
ケンチャン「シュクダイハ、ハヤメニヤリマショウ」
子供達「はーい」
ケンチャン「ウチノオテツダイヲシマショウ」
子供達「はーい」
ケンチャン「コウツウジコニキヲツケテ」
子供達「はいっ」
ケンチャンサンタサン大活躍です。