満州引揚者:林 恭子:『縁と運」:52 英検2級の力、海外で花咲く 「2005年73歳」
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満州引揚者:林 恭子:『縁と運」:52 英検2級の力、海外で花咲く 「2005年73歳」
85歳の母親が書く、満州引揚者の半生
・母親が出版した「縁と運」の概略
(2013/8/1 初版)
朝日新聞の読者投稿欄の「ひととき」と「声」に投稿し、掲載された70編を「縁と運」と題して出版した。
本には、林恭子の生き方や思いが人生の縮図として描かれている。
・この本の問い合わせ
絶版につき受付終了
この本に関しては、私、林 宏(息子)に問い合わせて頂きたい。
連絡先(090・6613・4068)へ。
52 英検2級の力、海外で花咲く 「2005年73歳」
昭和27年、私は20歳でもう二人の子供がいて、家族でパン屋をしていました。
物のない時代で、そのうえ引き揚げ者で、お金もなくてーー、そう聞けばどんなに苦労立ったかと思うかもしれませんが、今になってみると、働く喜びで結構明るかったです。
30代になると学ぶことに目覚め、英検が始まっていたので独学で挑戦し、2級まで取得しました。
それでも、田舎のパン屋のおばさんが、少し英語が話せるからと言って何の得があるかと私が思ったぐらいですから、周りはきっとそう思っていたでしょう。
しかし、チャンスは突然やってくるものです。
1999年、私は米国・ニューヨークのカーネギーホールでマジックショーをやりました。
わずか15分のステージでしたが、開演前に英語で挨拶したことは忘れ得ぬ思い出です。
2004年、英国ウインザ城内のチャペルで出会った指揮者のクリストファー・ワーゲングリーンさんと、八月、岐阜で再会します。
こんなうれしいこと、めったに巡りあえるものではありません。
英検2級の資格は、私が元気に行くるための永久ライセンス。