満州引揚者:林 恭子:『縁と運」:35 布おしめ通し、ぬくもり贈る「1996年64歳」
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満州引揚者:林 恭子:『縁と運」:35 布おしめ通し、ぬくもり贈る「1996年64歳」
85歳の母親が書く、満州引揚者の半生
・母親が出版した「縁と運」の概略
(2013/8/1 初版)
朝日新聞の読者投稿欄の「ひととき」と「声」に投稿し、掲載された70編を「縁と運」と題して出版した。
本には、林恭子の生き方や思いが人生の縮図として描かれている。
・この本の問い合わせ
絶版につき受付終了
この本に関しては、私、林 宏(息子)に問い合わせて頂きたい。
連絡先(090・6613・4068)へ。
35 布おしめ通し、ぬくもり贈る「1996年64歳」
「おしめがたくさん必要です。どうか送ってください」という訴えに心を動かされて、重度の心身障害児が療養する施設におしめを送るようになって、今年で33年になります。
私一人ではわずかな数だと、周りの人たちに呼びかけてきましたので、ずいぶんのおしめを集めて送りました。
協力してくださる方々のおかげで、こんなに長く続いてきたのです。
ところで10月1日の朝日新聞「声」で、今は紙おむつの時代だから布おしめより、紙おむつを送ったら、という意見もありましたが、昨年も実際使ってくださった方のお便りに、「おしめは布が一番」と書かれてあって、やっぱりよかったと思いました。
私の町内では月に一度、地元の公民館にいろんな人が集まって、ベルマークや古切手を整理する作業をしているのですが、同じ部屋で、娘さんたちと、お年寄りとが一緒になって、おしめを縫っています。
重い障害に耐えて生きてる子どもたちに、せめて手づくりのぬくもりを伝えたいと思いながらーー。