満州引揚者:林 恭子:『縁と運」:34 「朝日歌壇」にあこがれの人 「1996年64歳」
Contents
満州引揚者:林 恭子:『縁と運」:34 「朝日歌壇」にあこがれの人 「1996年64歳」
85歳の母親が書く、満州引揚者の半生
・母親が出版した「縁と運」の概略
(2013/8/1 初版)
朝日新聞の読者投稿欄の「ひととき」と「声」に投稿し、掲載された70編を「縁と運」と題して出版した。
本には、林恭子の生き方や思いが人生の縮図として描かれている。
・この本の問い合わせ
絶版につき受付終了
この本に関しては、私、林 宏(息子)に問い合わせて頂きたい。
連絡先(090・6613・4068)へ。
34 「朝日歌壇」にあこがれの人 「1996年64歳」
もう久しく山下すてさんのお名前を見ていない。
画数の少ないお名前だから、見落とすとはずがない。
もしかしてーーと心配で、月曜日の「朝日歌壇」をめくるのが怖かった。
きょうもまた、すてさんは登場しない道具のだろうか、と思ってーー。
そんな思いで月曜日を何回か過ごした先日、新聞を開いた私は、思わず”あった”と声を上げた。
よかった、よかった。
朝日歌壇にお名前が載っているのではないか。
それも馬場あき子、島田修二両先生の選に入って「輪島市山下すて」と「陸に寄する波藍青の夏来る繰言などはいと小さきこと」のお歌があった。
いつも、ほっかりとした温かい歌、心にしみる歌、ほほえましく明るい歌。
何となく、私の母と似ておられるような気がする。
母はもう逝ったがーー。
だから、いつも歌を詠んでおられるすてさんに、私の母の姿が重なる。
きっと、同じ感じのお人ではないだろうか、と思っている。
山下すてさんを、慕う方々がおありだったら、私も仲間に入れてほしい。
追記
「山下すてさんを、慕う方々がおありでしたら、私も仲間に入れてほしい」と声をあげましたら、多数の方々から、同じ思いが寄せられ、そして、その方々の励まし、また、山下すて様には、50部限定のお許しもいただいて、平成8年12月19日、144頁を書き写させていただき『山下すて集』が出来上がりましたました。