満州引揚者:林 恭子:『縁と運」:33 カンボジアに絵本を「1995年63歳」
Contents
満州引揚者:林 恭子:『縁と運」:33 カンボジアに絵本を「1995年63歳」
85歳の母親が書く、満州引揚者の半生
・母親が出版した「縁と運」の概略
(2013/8/1 初版)
朝日新聞の読者投稿欄の「ひととき」と「声」に投稿し、掲載された70編を「縁と運」と題して出版した。
本には、林恭子の生き方や思いが人生の縮図として描かれている。
・この本の問い合わせ
絶版につき受付終了
この本に関しては、私、林 宏(息子)に問い合わせて頂きたい。
連絡先(090・6613・4068)へ。
33 カンボジアに絵本を「1995年63歳」
今年の二月、新聞に「カンボジアの子どもたちに絵本を贈ろう」という記事が載りました。
カンボジアでは、内戦時代に多くの本が焼き捨てられ、今も、絵本を見たことがない子どもたちが大勢いるのだそうです。
そこで家庭で眠っている絵本を、その子たちに贈ろうというのです。
絵本の文章には、カンボジアのクメール語に訳したものを張るため、どんな本でもいいというわけに行かず、50冊の本に限られています。
残念なことに、私の周りにはその目録に当てはまる絵本が一冊もありません。
それで友達の本屋さんに聞いてみたら、32冊あったので、全部買いました。
どれも、すてきな本ばかりです。
きれいで面白そうで、しばらく読みふけっていました。
そのうち、カンボジアへ発送するのは七月末だから、まだ半年もある。
その間にまず一人でも多くの日本の子供たちに、これを読んでもらおうと、思いつきました。
このことを、どうやって知ってもらおうかと考えていたところ、知り合いの親子グループの若いお母さんたちが協力してくれることになりました。
彼女たちは、32冊を5グループに分け、一人五日以内、という期限をつけて、大勢の人たちに回覧をしてくれたのです。
七月に入って、32冊の絵本が戻ってきました。
カンパのお金で買ったそうで、10冊も増えていました。
思いがけないことに驚き、とてもうれしく思いました。
42冊のすてきな絵本たち。
カンボジアのお母さんたちに宛てた、日本のお母さんたちのメッセージも一緒に添えて、7月末に発送されます。