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満州引揚者:林 恭子:『縁と運」:03 「善意」と「偽善」の間(はざま)で

2024/05/07
 
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Contents

満州引揚者:林 恭子:『縁と運」:03 「善意」と「偽善」の間(はざま)で

85歳の母親が書く、満州引揚者の半生

・母親が出版した「縁と運」の概略

 (2013/8/1 初版)
朝日新聞の読者投稿欄の「ひととき」と「声」に投稿し、掲載された70編を「縁と運」と題して出版した。

 本には、林恭子の生き方や思いが人生の縮図として描かれている。
本の題名は、読者がこの本に出会であろう「縁」と、読んでみようとページを開いてくれる「運」から命名した。

・母親の略歴

 東京で生まれた。
父が大型バイク「ハーレーダビッドャ刀v社の奉天(現・瀋陽)支店長だった。
このため3歳から一家で奉天へ移り住んだ。

 戦後、14歳で旧満州から引き揚げ、16歳で結婚し、手作りで焼いたパン店を開業。

・この本の問い合わせ

絶版につき受付終了

この本に関しては、私、林 宏(息子)に問い合わせて頂きたい。
連絡先(090・6613・4068)へ。


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03 「善意」と「偽善」の間(はざま)で「1981年49歳」

有線放送の録音テープが回り、どうぞ、のサインがあって私はマイクに話しかけます。

ーー皆さまにお願いです。

いつもこの有線を通して放送させていただいております「おしめづくり」ですが、今年も、お願いしたいと思います。

ところで一つのことを長く続けていますと、「ああ、またか」というような思いがします。

じゃあ、やめるのかというと、それはいけない、という気もします。

やはり、おしめがどんなに必要であるか、身にしみて感じていないからだと思います。

一昨年、皆様からいただいた、おしめの送り先、島田療育園を訪ね、重い障害に耐えて、必死に生きている子供たちを見ました。

今は決して暮らしやすい世の中ではありません。

私たちも生きいくために、いやだ、と思うこともやらなければなりません。

しかし、この子どもたちのこと思えば、なんとたやすい辛抱ではありませんかーー

こうして寄せていただいた「おしめ」は、毎年何百枚にもなりますが、私には、毎年心を痛めることがあります。

それは、私が商いをしているので「連絡は○○店へ」と放送することなのです。

人の善意を集める行いに、たとえ皆さんにわかりやすいからといっても、店の名前を出すなんて、売名行為のようで、気がとがめてなりません。

もし、そのような意図が少しでもあれば、私の行いは善ではなく偽善でありましょう。

けれど正直にいって、他人にほめられることを、少しは期待している気持があるのも事実です。

こうして、善と偽善の間に挟まって、苦しい思いをしておりますので、神様、どうぞ私の罪をお許しください。

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