満州引揚者:林 恭子:『縁と運」:39 一日だらだら人間「1999年67歳」

      2018/05/05

満州引揚者:林 恭子:『縁と運」:39 一日だらだら人間「1999年67歳」

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85歳の母親が書く、満州引揚者の半生

・母親が出版した「縁と運」の概略

 (2013/8/1 初版)

 朝日新聞の読者投稿欄の「ひととき」と「声」に投稿し、掲載された70編を「縁と運」と題して出版した。

 本には、林恭子の生き方や思いが人生の縮図として描かれている。

・この本の問い合わせ

絶版につき受付終了

この本に関しては、私、林 宏(息子)に問い合わせて頂きたい。

連絡先(090・6613・4068)へ。

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39 一日だらだら人間「1999年67歳」

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今年初め、ニューヨークのカーネギーホールで開かれたチャリティーフェスティバルに出演し、手品を披露しました。

このあとシアトルに移動し、地元の日系人と共演。

翌日は敬老ホームを慰問して帰国しました。

それからもう2週間が過ぎたのに、困った部分に気力が戻ってきません。

極度の緊張で身も心も疲れ果てたようです。

そんな状態のある日、実家の墓参りをしようと、社会人の孫娘をお供に、東京へ出かけました。

新幹線に乗るとすぐ、コーヒーとサンドイッチを求めました。

すると孫が、「ハイ、お手ふき」。

アメリカの土産話しをベチャベチャしゃべりまくっても、熱心に、「えーそうなの」。

使った傘はちゃんとビーニルの袋に入れてくれる。

降りる駅はお任せ。

階段も彼女の腕にしがみついてヨタヨタ降りる。

自動販売機の前で釣り銭が出ないと騒いでも、どこかのボタンをさっと押してくれました。

さらに大変だったのが帰りの東京行。

特急券と乗車券を手に自動改札の前で右往左往する私に「おばあちゃん、二枚重ねたままでいいのよ」と助け舟。

「エーッ」と私はまだ通れない。

そばにいた駅員さんが「大丈夫ですよ」。

孫はそれでも恥ずかしがることなく「さあ、行こう」と腕を組んで通過しました。

列車に乗って席に着くと、今度は「眠たい」という私に「いいよ、起こしてあげるから」と。

あー、今日は1日、だらだら人間できてよかった。

おかげであすから気力を取り戻して働ける。

私はゆっくり目を閉じました。

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